| 2009/11/23 | ||||||||||||
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| 今後の作品構想などを交えた雑談。 子供の頃から色々とゲームをやってきていて不思議に思うのは、時代小説的なゲームが非常に少ないこと。といいますか、自分はその手のゲームを1つもプレイしたことがありません。 時代小説はそれなりに売れるタイトルですし、なんだかんだで一定数の歴史ファンがいると思うのです。それなのに時代小説的なゲームは、フリーゲームでもまず見かけない。 もちろん、それ風の作品はあります。でも、ほとんどが和風テイストのファンタジーで、時代小説的ではない……。そこが残念なのです。 じゃあ、ないなら自分で作ってやれ、とか。 やるなら捕物帖。主人公は同心、岡引はダメ。時代は19世紀以後に設定しないと、考証面で大変だろうな……。なんてことを、「江戸名所図会」や「江戸切絵図」を見ながら考えたりします。 ……でも、その前に制作途上の作品を片付けなくては。 | ||||||||||||
| 2009/11/22 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 23回目は、夏樹静子の「特急夕月」(短編) 夏樹氏といえば、山村氏と並ぶ2時間ドラマの女王。1ヶ月分のテレビ番組表を見れば、必ずどちらかの名前が掲載されている……というくらいです。 しかし山村氏と夏樹氏の作品を読み比べてみると、両者の間にずいぶんと隔たりがあるように思います。 山村氏が正攻法の物理的トリックを多用するのに比べ、夏樹氏は既存のプロットをひねったマニア向けの仕掛けが少なくありません(「第三の女」や「そして誰かいなくなった」などは好例!)。 ともあれ、紹介作。 「夕月」は分類すると倒叙ミステリ、つまり犯人の視点で物語を描いた作品になります。タイトルから想像できるでしょうが、列車を利用したアリバイ工作が登場する作品なのですが……。 なんとも紹介の難しい作品なので、読書の興をそがないよう、このあたりで止めておきます。 ただ、以前に紹介した「早春に死す」とは違った意味で、ミステリ好きが楽しめる(むしろミステリ好きでなければ楽しめない?)作品ではないか……とだけは書いておきましょう。 | ||||||||||||
| 2009/11/21 | ||||||||||||
| 12月の頭まで更新が滞りそうな感じです。ご了承ください……。 | ||||||||||||
| 2009/10/25 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 22回目は、山村美沙の「新幹線ジャック」(短編) 山村氏といえば、たいていの日本人なら知っている二時間ドラマの女王。 売れっ子となった最大の要因は、やはり京都を舞台にした華やかな作風がテレビという媒体にマッチングしたため、なのだと思います。 ただ、告白しますと、自分は山村作品のよい読者ではありません。 どうも好きになれない。なぜと問われると困るのですが、肌に合わないのです。トリックてんこ盛りの傑作として知られる「花の棺」のような作品ですら、面白いと思いつつも、どこか乗り切れないまま読了してしまった感がありました。 しかし、紹介作。これだけは別格です。 タイトルのとおり、新幹線が乗っ取られるというサスペンス劇なのですが、こういった話を山村氏が書いていたことに、まず驚きます。 しかも、誘拐物としての完成度が素晴らしい。ここまで大胆なアイデアを、よくぞこの枚数で書き切ったものだと感服します。 山村氏の作品といえば京都+殺人事件、と思い込んでいる人にこそ、是非とも読んでいただきたい傑作です。 | ||||||||||||
| 2009/10/17 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 しばらく古い作品ばかりを紹介してきましたので、このあたりで少し時代を下って、新しい作品たちを紹介していこうと思います。といっても、70〜80年代の作品ばかりですが……。 さて、21回目は、西村京太郎の「南神威島」(中編) 西村氏は、説明するまでもない日本ミステリの重鎮。いわゆるトラベルミステリーの代名詞といっていい存在だと思います。 しかし、紹介作は列車がどこにも絡まない、毛色の異なった内容となっています。というのも、デビュー間もない頃の西村氏が、同人誌で発表した作品だったりするからです。ですから、知名度は低い作品だと思います。 でも、これは傑作です。 とにかく、当時の著者の若さが爆発したといいますか、異様な熱気に溢れていて、読んでいるこちらまで熱に浮かされたような気分になってきます。後に、類似ネタで「幻奇島」という長編が発表されていますが、あれは本作を水で薄めたようなものです。 西村作品では結末で失速気味になることが少なくないのですが、本作にはそういった点もありません。今まで自分の読んできた西村作品の中では、ダントツの出来でした。 最後に、他の西村作品から長編を2つご紹介。
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| 2009/10/10 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 20回目は、クレイトン・ロースンの「この世の外から」(短編) 前回に続いて紹介するなら、カーと親交の深かったこの人物以外にいないでしょう。ロースンはアマチュアの奇術師で、ミステリ作家、編集者として活躍した人物です。 その作風はカーに似ており、怪奇現象+不可能犯罪が基本です。例えば、「世に不可能事なし」では、なんと事件現場に宇宙人の足跡が出現するのです!(これは読んでいて涙が出てくるくらい、素晴らしい作品)。 ただ、小手先の物理トリックが少なくないカーに比べ、ロースンは意識の盲点を突く仕掛けが目立ちます。このあたり、奇術師ならではのテクニックと言えるでしょうか。 ともあれ、紹介作。 「この世の」は、いわゆる密室殺人を扱った短編です。しかも、ドアにカギがかかっているだけでなく、内側からドアに目張りがされていた部屋での殺人事件という、強烈な謎! そして、実に単純明快なトリック。自分が今まで読んできた中で、最も感心した密室物は、これです(一方で、バカトリックと評価する方もいて、それも理解できなくはないのですが……)。 | ||||||||||||
| 2009/10/4 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 19回目は、カーター・ディクスンの「プレーグコートの殺人」(長編) カーター・ディクスンは、ディクスン・カーの別名義。密室の帝王などと呼ばれ、密室殺人の代名詞とされる作家です。 が、作品の多くは密室だけでなく、より広いカテゴリとして不可能犯罪(人間が消失したとか)を多く扱っています。さらにいえば、オカルト、スラップスティック、ラブコメといった要素の方が、より目立つように思います。 つまるところ、カーは読者をワクワクさせるエンタテインメント要素に心血を注いだ作家、と表現したほうがいいのではないかと思います。 そのためでしょうか、とにかく内容がクドいのです。読者を笑わせようとして、無理にスラップスティック風味にしようとしたりするので、肌に合わない人がいることも理解できます。 でも、上手くハマった時の破壊力は何物にも代えがたく、胸焼けするくらいのクドさも、「カーだから仕方ないよね」と思えてくる……のは、自分がカーのファンだからでしょうか。 閑話休題。 紹介作はカーター・ディクスン名義で発表された、あまりにも有名なトリックの原点です。作品を読んだことはないけど、トリックだけは知っているという人も多いと思います。 しかし、本当に注目すべき点はトリックではなく、ミスディレクション(誤誘導)の部分。自分はこの作品を読んで、ミスディレクションとは、こういうものを言うのかと教えられました。 騙しのテクニックを知る教科書として、ミステリ好きなら一読する価値のある作品だと思います。 最後に、他のカー/カーター作品からオマケで3つご紹介。
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| 2009/10/3 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 18回目は、アガサ・クリスティの「チムニーズ館の秘密」(長編) ミステリのファンで、アガサ・クリスティの名を知らない人はいないでしょう。長年の功績によってデイムの称号を受けており、ミステリ界の女王……というより頂点の君臨する存在、といっていいと思います。 さて、数多いクリスティ作品から何を紹介すべきか。 まず「そして誰もいなくなった」が頭に浮かびましたが、メジャー過ぎて面白みがないと思い、上記紹介作を選んでみました。 「チムニーズ」はクリスティ初期のノンシリーズ(一応、バトル警部が登場しますが)であるせいか、あまり知名度は高くないようです。しかし、知名度が低いからというだけの理由で手に取らないのはもったいない。スパイ・ラブコメ・殺人劇など、様々な要素がてんこ盛りなのです。 登場人物が多いこともあって、かなり錯綜した物語ですが、並の作家ならまとめきれずに破綻してしまいそうなところを、その一歩手前で収束させるクリスティの手腕の見事さ! この作品を読むと、クリスティという作家の凄さを感じられます。 | ||||||||||||
| 2009/9/21 | ||||||||||||
| ついに先代のPCがお亡くなりになりました。 ついでにプロバイダの変更も重なったため、しばらくサイトの更新ができずにいました(念のために書いておきますが、運営を止めてしまったわけではないので……)。 本調子に戻るまで、まだしばらく時間がかかると思いますので、どうぞご了承くださいませ。 | ||||||||||||
| 2009/9/5 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 17回目は、エラリー・クイーンの「十日間の不思議」(長編) アメリカのミステリ史に残る巨人エラリー・クイーン。 自分はクイーンに対し、パズラーとしてのミステリの頂点を極めた人物との印象を持っています。特に、一つのアイテムを起点として推論を積み重ね、解決まで至らせるテクニックは、今なおミステリ制作のお手本になると思います。 ……などと書いておきながら、紹介作はロジック中心の作品でなかったり。 ロジック至上主義からスタートしたクイーンは、途中からメタミステリ的な方向へ作風を転換しています。 「十日間」は、そんな後期のヒネくれた一作。謎解きとしてのミステリを突き詰めていくと、最終的にはこういう袋小路へ行き着かざるをえないのだろうか……と考えさせられる作品です。 最後に、他のクイーン作品からオマケで3つご紹介。
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| 2009/8/29 | ||||||||||||
| PCの不調その他の問題があり、1週間近くインターネットに書き込みのできない状態になっていました。 そのため、掲示板のお返事、サイトの更新が送れてしまいました。ご迷惑をおかけいたしまして、大変申し訳ございませんでした。 | ||||||||||||
| 2009/8/16 | ||||||||||||
| 今日の日経新聞の書評欄を読んでいて、気になった点がひとつふたつ。 小泉喜美子氏の「弁護側の証人」の紹介記事なのですが、あそこまであからさまに書いていいものなのかどうか……。 それと、「弁護側」を原点のように紹介するのも……全国紙という性格上、あまり細かいことを書いても仕方ないのでしょうが、気になってしまいました。 翻って、自分の紹介文はどうなのでしょう。文章がまずいのはともかく、ネタバレにつながる書き方だけはしないようにと思っているのですが。 | ||||||||||||
| 2009/8/15 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 16回目は、再び海外作品に戻って、G・K・チェスタトンの「ムーンクレサントの奇跡」(短編) 神学者、評論家であったチェスタトン。その魅力は、なんといっても逆説! 孫引きの話になりますが、無人島へ一冊だけ本を持っていけるとすれば何にするかという質問に、チェスタトンは「造船術の本」と答えたとか。さすがの回答としか言いようがありません。 そしてもう一つ、チェスタトン作品で特筆すべきは、逆説を裏打ちするために生み出された、形而上学的トリックの冴え。 「見えない人」、「折れた剣」といった作品の発想は、数十年の時を経た現在でも、多くの作家によって再利用され続けています。 さて、紹介作。 「ムーン」は、名探偵ブラウン神父が活躍する物語です。逆説は抑え気味なのですが、怪談めいた事件、効果的なミスディレクション、豪快なトリックなど、ミステリとしての完成度が高いので紹介してみました。 ややこしくて読みにくいチェスタトン作品の中では、比較的とっつきやすいと思いますし。 最後に、他のチェスタトン作品からオマケで3つご紹介。
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| 2009/8/2 | ||||||||||||
| ミステリ作品のご紹介。 15回目は、大坪砂男の「天狗」(短編) 大坪砂男氏について、自分は作家・都筑道夫氏の師匠という捉え方をしています。が、谷崎潤一郎関連 その他の色々な醜聞があったそうで、その方面でご存知の方もいらっしゃるかと思います。 それはそれとして。紹介作の「天狗」。これは、凄い短編作品ですよ。 なにが凄いといって、まずこの文体。独特のリズムが生み出す酩酊感は、他に替えようのないものです。 大坪氏には、わずか30語程度の一文を一晩費やして推敲した……という無茶なエピソードがありますが、 それもナルホドと納得できる魔力を持つ文体です。 そして、素敵すぎる物語。狂人による、滅茶苦茶な論理展開が生み出した、芸術的なまでの完全犯罪の素晴らしさといったら! あまりにブッ飛びすぎていて、ついていけない方がいらっしゃるかもしれませんが、ハマってしまった人間にとっては これ以上ないというくらいの大傑作です。四の五の言わず読んでほしいとしか書きようがありません。 余談ながら、拙作「ある夏」の「マヨイノモリ」編前半部の文体が奇妙というご指摘を何度かいただきましたが、 あれは「天狗」の影響です(などと書くと、大坪氏に失礼でしょうが……)。 | ||||||||||||
| 2009/7/22 | ||||||||||||
| 雨模様の一日でした。首都圏でも日食が見られるというので、さてどうなるかな……と思っていましたが、この天気。 次回と次々回の作品には、TIPSを導入する予定です。 TIPSというと、ゲーム内設定の説明や、制作者の意見めいたもの、といった文章をよく見ますが、そういのは一切排除する方向でいくつもりです。 あくまで脚注の延長線上。できるだけ参照文書、引用元を明記しようと思います。 | ||||||||||||
| 2009/7/9 | ||||||||||||
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